ONE VOICE

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桜だと思っていたアーモンドの花が散ることについて

Music: History Maker - Dean Fujioka ← 

NetflixでYuri!! on Iceを発見したので7話を久しぶりに見た。
このエピソードは最後に何が起こったのか、未だに定かではないけど、
豊永さんの演技がとにかく好きだ。
初めて見た時も、最後に見た時も、
まだ豊永さんという声優さんを良く知らなかったのに、
あのフリーの演技の全てのセリフを一緒に言えるくらい、
すべてが強く印象に残っている。

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Yuri on Iceというピアノの曲は
私が2018年に転職をするきっかけになった音楽で、
いや、きっかけという言い方は正確ではないんだけど、
聞くと思い出す景色が明確にある。
当時の職場に向かう、幼稚園の前の小さな小道で、
イギリスではよく見かけた、桜だと思っていたアーモンドの花が満開で、爛漫で、
はらはらと花弁が散っていくその中を
もうこれ以上ここにいられない、と思って泣きながら歩いていた。

仕事に行くところだったのか
仕事から帰るところだったのか
今となってはもう思い出せないけど
あの時確かに
その道の行き止まりに全身が触れたと思った。
交わす余地とかはない感じで。行き詰った。
物理的な感覚だった。
もう猶予はないって
思った。知った。

動かなくてはいけないのだと、
気付いてしまう時はいつも泣く。
このままではいられないという焦燥感は
子供の頃に踏んだ地団駄の涙の味がする。
いつも悔しさが大半を占める。
だってきっとここが「そう」なんだと思って頑張っていた。

36歳になった。でも今日も同じような気持ちで泣く。
たぶん大人になってはいない。
本気になって、
ずっと集中を乱されないまま終わるなんてことは
やっぱり夢の果ての絵空事なのかなぁ。

2017年にアニメという沼を開拓して、
特に声優さんという職業に初めて触れた。
これまで、沼にズブズブしていく様子はこのブログに比較的記録していたのだけど
何故かこの経緯が残されていなくて、
だいたい何があってYurii!! on Iceにたどり着いたのかも定かではない。
いつか思い出せるのだろうか。
それとももう二度と戻ってこない何かなのかなぁ。