ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

Standing Ground

I can't
は、そんなに悪い言葉じゃない。
握り締めたその手を少し緩めることは
そんなに恥ずかしいことじゃない。

Don't run away
は、そんなに呪縛的な言葉じゃない。
壁に弾けて、逆方向に走り続けることは
それだけで十分な価値があるはずだ。

Be honest
は、そんなに難しい言葉じゃない。
空を見上げても、水溜りを覗き込んでも
自分からは逃れられない。

It doesn't matter
は、そんなに真実味のある言葉じゃない。
溢れる何かが背骨の奥を揺らすなら
そこには大事にすべき人生の一部がある。

They don't care
は、そんなに現実的な言葉じゃない。
瞬きもしない人もいれば、目を瞑って耳をふさいだまま
それでも気にかけてくれる人がいる。

数多の星のなかから
狙い済ました唯一つの輝きを掴み取ることができる人もいれば、
裕福な現代に有り余る可能性を押し付けられて、
胸に抱いていた限りない未来を、
少しずつ見放して、手放して、諦めを繰り返して、
そうやって唯一つの限りある明日を、
消去法で選択して生きていく
そんな幸せもある。

さよならにはいつだって付属する痛み。
裕福さに密閉されたこの世界で
その廃却に涙を流せば偽善になる。
選択を与えられた幸せと
選ばなければならない不幸せと
その全てを深く吸い込んで、
明日も笑う。
もう一度だけ笑う。

間違ってない。

*はくすお礼 Jul.04.09-Mar.05.14*