ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

二人

そしてあたし達はお互いの知らない間に別れるしかない、と心の中で思っては怖くなって泣いて、そして二人の変わらない日常にまだ付き合っていけると気付いて、二人で泣いた。

・・・あたし達はあほだ。(泣笑)

自分で何でも何とかできると信じきってやまないあたしは、彼が何も知らない間に自分だけの世界を構築しては、彼がその外側に放置されてしまったことすら伝達しようとしなかった。そして彼は彼の手の届かない世界の中で次第に冷たくなっていくあたしを見て、何がいけないんだろう、何故届かないんだろう、どうしたらいいんだろう、と極限まで不安になっていく。その不安になっていく彼を目の前に見据えていながら、構築された自分だけの世界が大切でしょうがなくて、あたしは手を伸ばすことをしなかった。

あたしはマインドパワーがかなり強いので、本気で好きな人のことを本気でなんとも思っていないと信じ込むことが素敵に可能だったりする。しかもパワーから解放されるまでゆうに一ヶ月とかかかってしまったりするから始末が悪い。9日の日記を昨日彼氏さんと一緒に読み直した。自己嫌悪も最高値を記録して、殺してくださいとか口走ってみた。まじでいい加減にして欲しい自分。

どんなにあたし達それぞれが心と頭が繋がっていなくて、まるで4人の人間がひしめき合っているような時があっても、そしてあたしがそのうちの一人を押し殺してそれに気付いてさえいない時があっても、彼はいつも自分に正直でそして絶対に嘘をついたりしない。守りたかった世界を抱えたままそれを取り巻く宇宙が崩れていっても、意固地になって微動だにしないあたしに、彼は嘘を言ったりしない。

散々振り回して傷付けて、それを傍観者のように見ているだけで、何をしようともしなかった自分。
それを最低だと思う自分と、でもそれもその瞬間の自分の真実だったんだと認めてしまわざるを得ない自分。
どこまでも一致しない頭の中の声たちに翻弄されて息のできない自分。

それでもいいというその言葉を、今はもうそのまま信じてしまおうと思う。

こんな奇特な人に出会った幸せを思います。