ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

Take the Lead

http://movies.yahoo.com/shop?d=hv&cf=info&id=1808718772&intl=us

Yahooでの評価はあんまりよくないけど、私は文句なしにA++++++をあげます。凄く楽しかった。見ていて嬉しくなる、Feel Great Movieだったと思います。私は最初から最後までずっとニコニコ笑って見させていただきました。

話の展開はとってもありきたり。ダメダメ学生に素敵な先生がダンスを通して人生の可能性に気付かせる、みたいなありがちなお話なんだけど、プロダクション側が、それがありがちで細かいところがどうでもいいことをもう分かっているから、下手に話がひねられていなくて、とても単純に見ているものを楽しめる。人生の可能性に気付かせるというよりも、自分の好きなことを子供達が同じように好きになってくれて夢中になってくれているのが嬉しくてきっとしょうがない先生。落ちこぼれでどうしようもない、でも何も聞いていない様な顔をして、見ていないようなふりをして、そのくせちゃんと相手を聞こうとし見ようとし、理解しようとしている、人間として大事なところを何も損なっていない、かわいい生徒達。この生徒達が素敵なんだよ。自分の好きなこと、自分が楽しいと思うことを心から楽しむことを知っていて、それを共有できることが楽しいと思える。生活環境は最悪で、アメリカにも本当にこういう高校があるんだと思うと、自分の見ているアメリカと比べてしまって、本当に彼らの言っている不平等の存在というものは間違いなくあるんだと思い知らされる。彼らの感じる理不尽さは間違っていないし、そして彼らができることも何もない。そんな中であんなふうに自分を表現して、それを心から楽しんで笑いあって、喜び合える仲間がいるって素敵だよ、って思う。

アメリカに来てから、日本にいた頃に当たり前のようにあった学校を挙げた行事とか、クラスで一丸となって何かに向かう一体感というものがまるでなくなってしまって、本当にIndividualityが優先されるんだなあということを最近痛感するようになった。文化祭とか、体育祭とか、そういうものがないっていうことは、自分の中での達成感しか喜ぶものがないし、みんなで何かをしている時に感じられるUnityというか、自分が一人じゃなくて、それを分け合っている人がいるという、結果に左右されない悦びは、私の人生の中でかなりの割合を占めるんだよね。それがないというのは結構致命的だ。どちらがいいとか悪いとかじゃなくて、私はそれを残念だと思う。みんなで一緒に何かやるって楽しいのに。

この映画は、みんなで一丸になって何かを目指して特訓をし、結果を出してめでたしめでたし、というわけじゃない。でも好きなことを同じように好きでいる人たちで分け合って、それを楽しめるということは素敵だなぁと、見終わった後に思う。特に何を達成したから良かったというわけでもなく、ただ、あぁ楽しいなぁ、素敵だなぁ、と思う映画。

ダンスのシーンはもうとにかく圧巻。映画が終わった後にも拍手が上がったけれど、ダンスが終わるたびにも映画館のみんなが拍手がしていたよ。それもまた、見ているこちら側のみんなもキャラクターが楽しんでいる姿を、楽しんでいた証拠なんじゃないかと思う。役者さんたちはもともとダンサーなのかなぁ? みんなYahooのActor's Infoに写真も載ってないような役者さんたちばっかりだ。でもキャラクターそれぞれにそれぞれの表情が上手くあって、名前も全然覚えていないけど、イメージはとても強烈に焼きついてくる。最後のタンゴは凄かった。

何度も見たくなる映画。どんな時に見てもきっとずっとニコニコしてみていられる映画だと思う。世界共通で分け合える感情表現があるって素敵だ。

非常におススメです。イチオシ。ぜひ。

トレイラーはこちら。
http://movies.yahoo.com/forms?cf=hv/popup_new&id=1808718772&mspid=1809227543&mfurl=http://mediaframe.yahoo.com/launch?lid=wmv-56-p.1391181-158283,wmv-100-p.1391182-158283,wmv-300-p.1391183-158283,wmv-700-p.1391184-158283,wmv-28-p.1391181-158283