ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

どろろ

*誕生日のパチパチありがたくいただきました。感謝です。コメントのほう、今晩か明日には返させて頂きます。メールいただいている方も、しばしお待ちください。*

Orange Daysから始まって、ただいま妻夫木くんフェスティバルを開催中です。
といっても涙そうそうからどろろへと流れた程度です。

言いたい放題言ってます。
どうぞよろしく。

Orange Daysは手話が好きなのでそれだけでよかった。
きちんとお互いを見ないと通じ合えない会話のありかたって、それだけで愛おしい。
好きだと言うまでに8話くらい費やしたわりに、ベッドインまでハイ、2秒。というところに驚きを隠せませんでした(苦笑)。もっと櫂くんと沙絵ちゃんはオクテ同士だと思っていましたが、好きと言い合ったらそれで全てを許してしまえる間柄だったんでしょうか? ちょっと腑に落ちない。
そして最後の2話の時の流れの速さが滑稽。そして沙絵ちゃんが身勝手すぎる。そして櫂くんが良いヤツ過ぎる。まぁ、付き合い始めるまでに8話くらい丁寧に費やしたために許される横暴な展開だったように思いました。
最後のところはちょっと「愛しているといってくれ」に似た展開でしたが、あれはわざと? というか「愛していると~」も、私、別に見たわけじゃなく、本を読んだだけなのでアレですが、リンゴがオレンジに変わっただけじゃない? そんなことない? 北川さんの脚本、話の流れは嫌いじゃないのですが、肝心のところでとてつもなく恥ずかしいセリフを挿入してくるので、私は今回、恥ずかしすぎて泣ける、という貴重な体験をしました。日本人とお付き合いしたことがないので分からないのですが、日本人の恋人同士、または恋人になりたい人同士って、あんなこと普通に言うの?! 成宮くん、歯も浮かさずによくがんばった!

涙そうそうは、沖縄弁がすきなので、それだけでよかった。
長澤さんは「優しい時間」でしか見たことがなかったので、そのかわいさがよく分かっていい映画だったと思います。妻夫木くんは、相変わらずいい人だった(苦笑)。物凄く泣きましたけど、やっぱりこの話も、時間の流れの使い方がどうも腑に落ちない。一年半も音信不通である必要はあるのか? 長すぎない? つまりよく考えると、二人の関係が結局物凄く中途半端なまま終わってしまった感じがしたの。ただ単に血の繋がらん兄妹なら、あれだけ仲良かったのに一年半も音信不通にならないだろうし、男女としての意識があって音信不通なんだとすると、でも最後の贈り物はなんかどうも兄から妹への贈り物にしか見えないわけで、矛盾しちゃってどうなのよ、という気分にもなる。いや、多分男女としての意識は私の考えすぎなのかな。多分、あの二人は、血が繋がってないし、他人として生きていきましょう、みたいなスタンスから離れて暮らし始めたんだよね? 多分それが一番素直なとり方なんだよね? そうすると最後もつじつまが会うもんね? でも、なんか妻夫木くんのちょこちょこみせる仕草が、そこらへんを勘繰らせる感じで、微妙なんです。他にもちょろちょろ気になる部分があったし。
画の取り方はとても好きでした。光だけ残して暗くなっていくっていいね。あれ、とても好き。
しかし人が亡くなる、ということは、それだけでとても哀しいね。
なんか、それだけの映画であった、という気も、しないではない。
十分良いとは思うけれど。

さて本題。どろろ
申し訳ないとは思うけど、率直な感想を一言。

ヒドイ。

まず百鬼丸はどうなんだ? 真面目一徹なのか? 人を寄せ付けないのか? それとも無邪気なのか? 面白いのか? 爽やかなのか? どうなんだ? 複雑な子供時代と、人間妖怪事情で難しいのは分かるけど、結局彼がどういう人間なのかがさっぱり分からん。口調が雑なのもなんか中途半端でよく分からない。いきなり尾行られて、不機嫌マックスで首絞めたかと思ったら、おとなしく連れ立たれて、さらには「おい、こっちもすげぇぞ」って、お前もうそんなに仲良くなっちゃったの? みたいな。打ち解けちゃったの? みたいな。物分りがよすぎるんじゃない? っていうね。表情に影がありすぎる割に、人柄が意外とストレートに優しい。明るい。ミスマッチ。分からない。謎。
話の内容は面白いし良いんだけど、なんか世界観がはっきりしない。日本の話じゃないけど、戦国の日本をモチーフにしてるんだよね? 多分ね? モチーフの割には、参考にしてる割合が高すぎる気がするんだよね? だから手術のシーンとか、いきなりチューブとか電気とか出てきて西洋テイストが入ると物凄い違和感がするわけよ。それとかお城のデザインとかね? ハウルの動かない城みたいな造詣が謎。和なの?洋なの? むしろ華?という話。
話の展開の順繰りも鈍。百鬼丸の生い立ちに時間がかかりすぎ。長い。初めの20分にそれは長すぎる。見てる側は別にそこまで細かいことにはこだわらないよ? どろろの生い立ちも別にわざわざビジュアルにする必要はなかったんじゃなかろうか? 普通に影光に親を殺されてとても憎んでいる、という程度で、十分なんじゃないかな。柴崎さんは、それで十分表現してたと思うけど。
だから頼むからそこで時間短縮して、最後にもっと時間かけてやってよ。影光さんが再登場した辺りから、とりあえず話が転がりすぎ。みんなもっと当初の目的を大切にしようよ! みたいな。百鬼丸のお母さんはとりあえずまるで役立たずだし、何しに出てきたのかもよく分からない。いや、もちろんストーリー上大切な役割を果たしているのは分かるんだけど、みんなの心の中をかき回した挙句、あんなにあっさりと殺されてしまっては、何しに戦場に出てきたのかがまるで意味不明。そして影光さんは人を切りすぎ。そんなにあっさりとしていてはシュール以外の何物でもないよ。そのわりに最後に素直に改心しすぎ。いったい何がきっかけであんなに善人になってしまったのかがまるっきり謎。何がそんなに心を動かしたんだ? 天下が欲しくて百鬼丸を売り飛ばしたのなら、その弟に天下をくれてやると言われたところで魅力を感じる理由が分からない。別に自分じゃなくてもよかったのか? でもその割りに自分の代で天下統一が終わらないと思ったらずいぶん絶望的な顔で悲嘆にくれたじゃないか。そして邪魔者は排除しようと息せき切って百鬼丸のとこまでやってきたじゃないか。年を食ったら物分りもよくなったのか?(謎) あんなに簡単に悪魔に身を売って始まった話なのに、なんだか最後はやたらと人間的な彼になってしまい、なんだか非常に意味不明。後悔はしてないけど、でも済まないとは思ってるわけだよね? だったらお母さんを一刀両断にした理由はなんだったんだ?(謎)
そして弟よ。名前も忘れてしまったけど弟よ。君は10分前まで命を掛けて切りつけた兄に城を譲りたいなんて、なんて都合のいいヤツなんだ? ただ自分の名前が使い古しだったというだけであんなにも逆上して、お母ちゃんに当り散らした結果、お兄ちゃんと世紀の兄弟喧嘩を一方的に布告した挙句、負けて殺され、悪魔に身をのっとられ、父が身代わりになってくれたら、今度は僕はおにいちゃんの言うこと何でも聞くのか? どんだけー!

とまぁ、とりあえずどろろは、私の中で非常におもしろおかしい映画として登録されてしまいました。分からん。謎だ。なにがしたかったんだろう、あのお話。
かえって非常に原作が気になります。うちのおとーさん持ってるかな。今度聞いてみよう。

しかし妻夫木くんはとりあえずどうしようもない善人顔と善人声ですね。声まで優しい。だから怒ってるんだけど、なんだか諭されているような気分になる。
ということでOrange Daysと涙そうそうはとってもはまり役だと思ったけど、どろろはどうだか微妙です。でもかっこよかったから良いんだけどね。とりあえず、どろろは、私は最初から最後まで「いいなぁ、おいしいなぁ」とブツブツ呟いて見ておりました。
あぁ、ああいうお兄ちゃんが欲しい。


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