ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

17戦。・・・2勝。

Miami2

Roddick def. Federer 7-6(4) 4-6 6-3

コレはアレですか?
何か物凄く毒のこもった嫌味か何かですか?

要するに、
「へこたれるな」と。
言いたんでしょう。
彼は。

今日は2年ほど前に2年弱付き合った彼とのお別れを決意した時以来くらい、
大変酷く泣いた一日でした。

4月1日は渡米5周年記念日でした。
これまた2年ぶりくらいに酷い貧血に襲われ、完全に視界が真っ白になってしまい、ベッドから出た瞬間にバッタリ元のベッドに倒れてしまったので、しょうがないので初めて仕事をお休みしました。10時出勤だったので、9時半にはオフィスに連絡を入れたのですが、繋がらなかったので留守電に向かって事情を説明して電話をくれるようにお願いしておきました。午後の1時半頃もう一度電話を入れましたが、またもや留守電。短くメッセージだけ残した10分後、非常にぶっきらぼうに上司から電話がありました。オフィスの電話がどうやら繋がっていないようで、私のメッセージも全く届いていないとのこと。完全に私が無断欠勤ということに出来上がってしまっているようで、タダでさえ叱られるとどこまでも萎んでいってしまうRoxieさんは、完全に萎みきってしまった感じです。取り合えず出来る限り理路整然とコトの次第を話し、きちんと連絡は入れていたことを伝え、その場はとりなして事無きを得ました。

4月2日の朝にシャワーを浴びていたらこれまたフラフラ来てしまい、朝もはよからバスタブにしゃがみこんでしまう始末です。ちゃんと食べてるつもりなんですけどね。おかしいな。もうカンベンしてくれと思いながら、オフィスに連絡を入れるもまたもや留守電。昨日の一件で学習したRoxieさんは、今度は上司のケータイに連絡をいれ、30分ほど遅れる旨を連絡し、いつもより30分遅れで出勤するも、完全にアタマがどっかにトんでいってしまっていてまるで使い物にならなかったのか、4時頃にはため息とともに「もう帰っていいよ」とバッサリ両断され、何か理不尽にムッとすると同時に、気づかないうちにナンだか全てを失ってしまったような気分になって、呆けたまま家に帰ってきました。

いつものことですが、火曜日にはRoommateの彼女がウチに遊びに来ます。とてもいいコで私も好きなのですが、とても利己的で理不尽な理由から、昨日はなぜかそれがとても気に食わなくて、そんな自分の身勝手さがまた腹が立つほどよく分かってたので、取り合えず非常にむしゃくしゃしてしまい、そのまま自室に篭ってまたもやDexterを見ていました。素晴らしい出来栄えの脚本に、アタマを吹き飛ばされるほどの素晴らしい演技です。Michael C. Hallという役者さんは、今まで見たどの役者さんよりも複雑な人間で、とても生真面目な俳優だという印象を受けています。セリフや脚本で涙したことは山のようにあるけれども、演技でGot my heart brokenという経験は全くもって初めてで、都合のいいように現実逃避に成功し、掘り出しモノのこの素晴らしい役者さんに心底陶酔しながら一日を終えました。

今朝は目が覚めたときから、アタマの中身が猛烈に煩くて、とても厭な予感はしていたんです。自分の人生しか生きたことがないので分からないのですが、普通は朝起きてその瞬間から自分の考えていること全てが言葉になって自分に語りかけてくることってあるんでしょうか? 具体的に言ったら「外寒いのかな、oh shit i forgot to 寒かったらヤだな、dry my towel、雨が降って、何着てこう、午後から天気が・・・」リアルにずっと自分が頭の中で喋り続けていて、ビックリするほど邪魔なわけです。I just don't shut up in my head。結構気づけば収まっていることのほうが多いんですが、今日はホントに自分が黙らず、午後の1時になる頃には私の怒りも頂点に達していて、独り言でブツブツ呟いてはただひたすらにFuckとShitを交互に使っている始末。終いにはリアルにアタマを抱えて自分の机の周りを行ったり来たりしてみたり、トイレに篭って半泣きになってみたりと、完全に情緒不安定挙動不審です。こういうことは別に初めてじゃないので、面倒だなとは思っていたものの別に驚いたりはしないんですが、不思議と他人がふっと側に来ると、アタマの中の声ってのは静まるものなんですが、その間は思い切り全ての思考回路が静止してしまうので、打たれてもちっとも響かない人間と成り果ててしまうわけで、非常に役立たずであり、しかし他人が長くいるとなると、かえってアタマの中の声は非常にデカク煩くなるもので、いかに自分が他人に対してホントウのことを言っていないか、という知らなくても良い事が浮き彫りになるわけで、要するに精神的に非常に不衛生な一日でした。

最終的には、
言えるはずない真実をがなり立てて静まらない自分自身に怒り心頭し、
ホントウのことを言えない自分の八方不細工ぶりにブチ切れ、
15年も先輩の人間に何とか認められたい自分の、大したことのない意地と下らない努力が、いっそ哀れで癪に障り、もう完全に自分が厭で仕方なくて、むしろこのまま気が狂ってばったり倒れて死んでしまえたら楽なのにとか思ってみたりしているところに、久々に親友くんから連絡が入ってみたわけです。

嬉しい。
嬉しいけど。

自分自身に対してこれほどまでに怒り狂っているわりに、同時にどうしてこれほどまでに心の中の真っ黒な不安は臨界点を遥かに突破してしまったのか、ということをうまく口にするのが私はどうしても下手で。

大学を卒業して会社に就職し
一週間のうち5日
8時間オフィスで過ごす
という
誰もがやっている完全に当たり前のことが
自分にはどうしてこんなに難しいのだろう?という
今まで見て見ぬふりをして来たイラつきの本当の理由がはらりと分かってしまい
「みんながやっていることが自分には出来ない」ということに対して異常な恐怖を抱いている私は、取り合えず竦み上がりそれから縮こまって、むしゃくしゃして、怖くなって淋しくなって、でも知ってる人が別に誰かいるわけではないので、しょうがないから独りで飲み屋に行きました(苦笑)。

こういう雰囲気でお酒を呑むと、絵に描いたような見事な泣き上戸になってしまう人間なので、普段はMimiちゃんか親友くんがいる時しか飲みすぎないようにしています。しかし残念ながら二人はCAでNYにはいません。勢いに任せて飲んだら大変なことになるのは確実に分かっていたので、取り合えず適度に酔っ払うことにしましたが、やっぱり帰り道に一人で壮大に号泣してみました。

人生半分の寮生活のおかげか、夜中に泣き叫んでも大丈夫なように、私は声を上げて泣くということをしなくなったので、どれだけ派手に泣いても、なぜか不思議と声が出ないんです。ということで普段は20分かかる駅から家までの道を、あっちふらふらこっちふらふらして1時間もかけて帰り、多分誰にもおかしく思われないまま気が済むまで泣きました。そして気が済んでしまったあたりが、私の単細胞のいいところなのかも。

道中、ウチの死んでしまった犬の小さかった頃にそっくりの子犬をつれて散歩してるお兄ちゃんがいて、ついついしゃがんでちょっかいを出してあげたら、なんともいじらしくおっかなびっくりしていて、それがもう完全に胸に来て、非常に素直に泣けました。怖くなったり腰が引けたりすることは、きっと悪いことじゃない。

毎日通る公園に、何の木だかさっぱり分からないんだけど、少しずつ膨らんでいった芽があるんです。今日の月明かりにそれがとてもキレイに咲いていて。泣いていたのでぼやけて見えただけかもしれないけど、なんだか「芽が出て、膨らんで、花が咲いて」という単純すぎるその過程の大切なところは、きっと単純であることだ、と思ったら、明日のことは明日考えればいいやと開き直るのも恥ずかしいことじゃない、と自分勝手に結論が出て、なんだかへんに落ち着きました。

Andyが今日Rogerとやるのは知っていたんですが、正直、5年待ったこの日が、今日になるとは思っていませんでした。帰ってきてPCをあけて、脳みそは木っ端微塵になりました。

アスリートっていうのは、多分とても負けず嫌いじゃないと、まず務まらないと思うんです。
21の若さで、世界一になるアスリートっていうのは、世界一の負けず嫌いでもいいと思うんです。

世界一の負けず嫌いが、
アメリカ全部の期待を押し付けられて、
16戦15敗という記録を世界中に見られるのは
果たしていったいどんな気分だろう?

コートに上がるのをやめない彼を、私はいつもとても素敵だと思っていて。
たかが黄色いボールひとつに夢中になれる彼は、とても魅力的だと思っていて。
でもやっぱりめげずにへこたれなかった彼の咆哮には、伝染する強さがあると思う。

17戦2勝が決まった時のAndyの顔を見たら、やっぱりもうダメだった(苦笑)。
泣けて泣けてもー大変。
嫌味な男だな、何も今日勝たなくても、と毒づきながら、でもどうしてもやっぱり泣けて(苦笑)。

めげたら、ダメだよね。
へこたれたら、いけないんだよね。

今は好きになれない職場だけど、しょうがないからもう少し踏ん張ります。
きっと何かが起こるはずだ。

Brooklyn, funny which is where I live but, you better make him the happiest man in this whole fucking world.

非常に複雑な心境ですが、Andy、婚約おめでとう。
あなたが幸せで楽しいテニスを続けてくれると、とても嬉しいです。
がんばるよ。
負けないよ。

完全にトーナメントが終わった気になってしまっているので、かえってこの先が非常に心配です。
がんばれ。
負けるな。


Andyに婚約おめでとうと、勝利おめでとうと、ありがとうをする。