ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

SN: 4x09 I Know What You Did Last Summer

!ご注意!
*Supernatural シーズン 4 のReviewです*
*今回は感想どころかあらすじを書いているようなものです*
*ネタバレを避けている方はまた別の機会にお越し下さい*


以下、自己判断でお願いします。

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S3でMystery Spotを見た時から、ずっとずっと楽しみにしていたエピソードです。自分たちで進んで上げてしまったハードルを、このプロダクションがどう越えてくるのか、とても見たくてたまらなかった。

何はともあれとりあえずストーリー展開の速いことといったらありませんでした。SNって基本的にストーリー展開、速いほうだと思うんです。一話完結系のドラマはみんなそうかも。パッと起きて、サッと受けて、コロッと転んで、キチッと結ぶ。だけどそれが今回、厳密には一話完結でなかったにも関わらず、いつもよりもさらに速かったような気がしたぞ。Annaに辿り着くまでのスピードといったらありませんでしたけど。私はそこが山場になるのかと勘違いしていたので、ビックリしてしまいました。えぇっ、もう? みたいな。ハイ。そして辿り着いてその後も怒涛冷めやらず、ナニ? ナニ?! と思っているうちにSamはRubyとトンでもないことしでかすし、「それはどうかなぁ・・・」と自分の胸に問いかけているうちに、バーンとドアが開いて、ドーンとCastielが出てきて、転と結はめでたくまとめて片付けられてまた来週! となりました(笑)。あとにはとりあえずボーゼンとしてるだけの自分が残った(苦笑)。

間違っても一回見ただけじゃあんまりきちんと分からない気がするんですよね。もったいない。描こうとしていることはとても複雑でとても繊細な心理なので、もう少し丁寧に描くべきだったと思うし、その価値のあるマテリアルだったと思う。だから私は見れば見るほどこのエピソードを好きになるのだと思うし。

詰め込みすぎた、とは思わないんです、不思議なことに。そこに脚本のレベルの高さがあるのかもしれない。だけどやっぱり急ぎすぎたとは思う。特にSamのくだり。・・・。というかSamのくだり(笑)。あそこはもう少し時間をかけても良かったんじゃないかと思うんだよなぁ。やっぱりFlashbackって切り取られた場面なわけで、どうしても唐突になってしまうから、心理的に引き込まれるにはちょっとお粗末な感じがするんですよね。わざわざモーテルに戻ったり切り替えしたりしないで、腰を据えてFlashbackを続けたらよかったのに。Jaredの演技も良かったと思うし、切り取られた場面のセリフは会話と説明の双方を見事に両立しているけど、どうにも奥行きが足りなかった気がする。

Mystery Spotとの決定的な違いは、やっぱりDeanの死に方にあって、前回が非常にランダムだったのに比べて、今回はSamのせいだったわけです。この言い方は正しくないけど、元を正せば、そこにはSamがいる。どれだけDeanが"This is my fault"と言ったところで、Samはそれを知っている。だからこそ彼は余計に、Deanを助けなければいけなかったのです。だけど彼は失敗した。そしてDeanはSamの目の前で八つ裂きにされる。SamがDeanを埋葬したシーンを思い出したり語ったりしないのは、至極当然な気がするんですよね。だってSamに言えることと言ったらI'm sorryしかない。絶対に許されないんだけど。もう絶対。なぜならSamはDeanを死なせただけでなく、約束を守ることもできなかった。Deanに「死なせない」と誓ったのに。He failed. He failed Dean.

極端な話、お墓を掘っている時も、Deanを棺に入れたときも、Crossroadsに出かけて行ったときも、Samは悲しむ前にまず、ずっと怒っていたんだと思うんですよね。自分に対して。Guilt(罪悪感)とLoss(喪失感)を比べたら、あの時の彼にはGuiltのほうが大きかったはずだ。彼はきっと、REDに縋っていた部分があって、会えば代償はどうあれDeanは呼び戻せると、信じていたんだと思う。信じたかったんだと思う。だから彼は怒りと不安のままお酒に走って、穿たれた穴に足で砂を掛けて塞いで、取引なんてくだらないことに時間を掛けず進んで自分がDeanと交換するなどと言い出したりする。

ところがSamの目論見とは違ってLilithはDeanを地獄に置いておきたいことが判明する。Samは身代わりになれない。SamはDeanを救えない。SamはDeanを取り戻せない。今度こそSamはDeanを失って、彼はGuiltyで、とてもLostで、そうしてSo very alone. だから彼は戦いもせずに自分の命を差し出したりするし、Rubyを押しやったりする。彼はDeanを失って、この際全てを失いたかった。

だけど彼はまだ生きている。

Lilithを殺すことが今の自分にできるDeanのための何かだとでも思ったんでしょう。というかDeanはもうここには戻らないのだし、実際それくらいしかDeanのためにしてあげられることがSamには残されてない。この際Deanが遺言で何と言ったかなんて気にしている場合ではないわけです。Samは何とかして役立たなくてはいけない。ところがそれにも失敗する。Even after Dean is gone, Sam can't stop failing Dean.

きっとDeanを埋葬したのと同じように穴を掘って、Deanにしなかったように塩で清めて炎を放って男性を埋めた。完全にどん底Rubyに"I'm sorry."と言われて"Don't. ...I can't."と返すSamがとにかく可哀想でたまらなかった。生きていると言うだけで手元に残る数々の物事は、ただそこにDeanがいないということをひどく浮き彫りにしていて、いつまでもその事実を許せない自分がいる。"You are not alone."と言われてフラッと来たくなる気持ちは、私は分かる。アリだと思う。"Because it's wrong and it's bad and we shouldn't?" この際、どこまででも最低になればいいとでも思ったんでしょうか? 抗う意味が見当たらない。恋慕の欠片もない即物的な行為に、Samは目を固く閉じて堕ちる。

Sammyはもう消えてなくなりたいんだよね、きっとね。それがもう先決で、Lilithは一緒に連れて行ければ儲けモンという程度なんだよ。だけど少なくとも、Lilithと戦えば、He would feel like he went down swinging. Rubyの喉元にナイフを押し当てて喉の奥で息をしながら、彼女を響かない瞳で見やるSamは圧巻。笑わないJaredは、眉と鼻のラインがつんとしていてとても端正で、落ち窪んだ瞳が深く死んでいて相当冷たい。万歳。

何が目的なのかも、本当に信頼していいのかも分からないけれど、RubyのObsessionにSamは救われた。だけどそれは癒されたということとは決定的に違う。Samには許せない自分の失敗がたくさんあるし、それはDeanによってでなければ癒されることがないと思うし、だけどDeanはそれを知らないし、Samも癒されることを善しとしないと思う。この傷が、今後どんな風に膿み始めるのか、とても興味があります。私はEvil!Samには大賛成派なので、上手いこと3年前良い子でかわいかったあのSammyを、クルッとひっくり返してとんでもない奴にしてやって欲しい(笑)。そしてDeanがうんうん唸って苦しめばいい(鬼)。

書きすぎた上にAnnaのストーリーラインは4x10まで続いているので、また今度。

最後にちょこっと。

Sera GambleはSNファンの間で多分一番名前を覚えられている脚本家だと思うんですが、私が彼女の脚本で好きだなと思うのは、小細工の上手いところ(褒めてる)。例えば最初のビリヤードでHustleしてるシーンとか、別に書かなくてもいいところをなんでもないことのように書く。でもそういう些細なことでキャラクターって深くなる。自分で自分を縫い合わせるSamとか、Samに手伝ってもらうDeanとか、3で合わせず1で嵌めこむ手馴れたやり取りとか、よく見てんなぁ、と思ってしまう。深読みのし過ぎなのかも分からないけど、でも例えばs1だったら、きっと外れたのはSamの肩で、腕が破れたのはDeanだったと思う。

Anna Miltonの自宅に向かう2人。Impalaから玄関まで結構あるのに、歩調がまったく一緒。階段も一緒。無理のない完全なるシンクロ。すごすぎる。

教会のステンドグラスを飛び破って出てくるスタントはJ2本人たちが行っているもので、JP曰く、JAがいなかったら見栄を張らずに素直に怖気づいてやらなかったくらいの高さがあったらしい(笑)。

Jaredが昔物凄く痩せていた、という話はいろんなところで聞きますが、あれだけ筋肉がついててあれだけスラッとしてるってことは、もともとは相当細いんだろうね(笑)。Friday the 13th のために夏の間ちょっと鍛えたと言っていたので、前よりもさらにでかくなっているはずなんですが、もはや私には分からない(爆)。だけどTシャツ姿はとりあえずHotだと思いましたよ、えぇ。It was hot. 肩甲骨とか、その間の生地のたるみとか、あの胸板の厚さとか、首とか(笑)。Rubyがその気になってもしょうがないと思う(笑)。でもコトに至るまでのあのシーン、難しかったと思うけど、Jaredは散らばった感情の表現が最高に上手かったし、私はGenevieve(Ruby)も悪くなかったと思いました。私って基本的に女優さんに甘いのかなぁ・・・。巷で言われているSN女優大根説にどうも賛同できないんだよなぁ・・・。お母さんは確かに下手だったけど。みんなビックリするほど上手いわけじゃないけど、きちんと説得力はあると思うんだけどなぁ。それに続く肝心のシーンは、エー! とは思ったけど、それはそこまでやるか! ということで、ナイナイ、それはナイ! というエーではなかった(分かる?)。何よりロマンのかけらもない音楽がよかった。ドキドキした。Jensenはあのシーンを見て、Jaredが彼女の頭をへし折ってしまうのではないかとひやひやしてたそうです(爆)。

分かりにくすぎるSamのバックストーリーを ↑ 都合よく勝手に解釈した上、これだけ長く書き連ねたことからも分かるように(笑)、SNにおいて、私はもはや信者レベルなので、基本的に投げられるものは受け取ります。エーと思ってもなんとかやりくりして、その行方を見守るのがスタンスです。どこでその「エー」が「おぉ~なるほど」に変わるか分からないところが面白い、このシリーズは。とは言うものの、やっぱしSamとRubyがコトに及んだと聞いた時のDeanの反応はやっぱり納得がいかない。"I'm not trying to pick a fight." とは言うものの、やっぱりあれはDeanらしくない。それからSamの"What she said to me.. It's what you would have said."というセリフが、一体Rubyの言動のどこら辺を指しているのかがいまだに分からない(苦笑)。Deanが"You are not alone."なんて囁くとは思えないし・・・何の話をしてるんだ?(笑)。

以上です。おつかれでしたー。

パチパチする