ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

SPN: 4x11 Family Remains

BuddyTVがSupernaturalのAbbreviationをSPNと定義したので、悪あがきを止めて右に倣います(笑)。

道のりは遥かですが、4x22を目指して、SPN Season4のReviewをあげていきます。お付き合いいただけますと嬉しいです。

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日本に暫くいたらばあっという間に恋しくなってしまったので、SPNをレンタル屋さんで借りてきました。Jared万歳のBUABSとTall Talesのディスクです。一枚に2話しか入ってないってどーいうこと? とりあえず一度英語で見たあと、ここは日本人SPNファンとして避けられない道だと腹をくくり、吹き替え版を見ました。

BUABSであっという間の大転倒。不治の大怪我です。

悔しすぎて頭が爆発しそう。Jensen Acklesの演技が持つ異様な幅の広さを、私はあの瞳によるところが多いと思っていますが、同時に奥の深さはあの声にあると思っています。Jensenの声がDeanのときと普段の時とでまるで違うのにはきちんとわけがあるのです。ただの荒っぽさを表現したくて声を粗くしているわけじゃないのですよ。あの声だけで信じ難い繊細さを持って表される生命力がある。あんな上ずった奥行きのない声で表現できる人間じゃないのですよ、Dean Winchesterって人は(力説)。

Jensenがかわいそうだ(暴動)。

さて。
気を取り直して、いまさらの4x11です。
避けていらっしゃる方はご注意願います。
以下、自己判断でどうぞ。

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Dean版 Playthings.
今週の最大の謎はいったいどうやったらSamがImpalaの後ろに収まるのか? ということ(笑)。
*aired: Jan.15.09*

突然ですが、S1のThe Bendersは私の中でけっこうお気に入りのエピソードです。幽霊や妖怪は退治出来るが人間のキチガイは手に負えない、という仕立ては、上手い具合に皮肉が利いていて面白かった。それに何より、置いてきぼりにされて発狂寸前の兄と、オリに閉じ込められた弟が再会を果たした時のお互いのリアクションがもう最高(笑)。

しかし今回のエピソードは、全ての元凶が冒頭でさっさと死んでしまったため、残された善良な人間たちが、彼らのせいではない事情から苦しんでいる様を一時間執拗に見せつけられて、なんだか非常に疲れました。Winchesterの二人のばらついた奮闘具合が見ていてしんどい。

例えばWindigoの中でRoyとかいう人がHuntの過程で殺されてしまったと思うのですが、あの時は別に兄弟がミスをしたとか、甘かったとかは思わなかったんです。あれはしょうがなかったと思うし、しかもあんまり同情してない(あれ?)。だけどなぜか今回のTedの死は、物凄くDeanの不手際という気がしてならないのです。そしてTedが可哀想だし、Deanが気の毒。見返していて、このエピソードは全体を通じて、Deanの判断ミスが多かった。と思う。

私にとって、このエピソードは最初から最後まで、テンポがいいようで、同時に非常にじれったかった。それは何故かというと、Deanがとても必死だからで、その必死さがとても彼らしくないからです。人を助けたいという想いは、彼の育ちと父親の影響でDeanの中に自然に宿っている感情であって、それは”Why do you care so much?” と尋ねられる類のものじゃないのです。Dean Winchesterは問答無用で人を救うのです。そういう人なの。なんだけれども、今回彼は異様なこだわりを見せます。それはある種傲慢なくらい。なりふり構わずという感じで、らしくない。焦ってる。”Let Me.” (救わせてくれ。) そしてそれを諌めないSam。というかSamが側にいない。Deanが一人でがんばりすぎなのです。Tedのくだりは、そしてDeanが一人で失敗した、という風に、私の目に映ってしまう。

いや、前後を考えるとそれが正しいのでしょう。だって珍しく夜のImpala車内でエピソードが始まった瞬間から、私たちはこうなるであろうことをある程度予測していたはずです。そうでしょう、皆さん?(笑) だってDeanはそういうやつだ。なので私が完全にProductionの手の上で巧いように転がされているのだと思うのです。今回のエピソードを私の好みにアレンジしようと思ったら、最後の3分を省くくらいしか思いつかないのですが、だけどそこをなくしちゃったら意味がないことも分かっているのです。恐らくKripki以下の皆さんもそれは分かってる。だからこそ、敵に実はBrother(弟か?)がいたなんて、猪口才で残念なTwistを仕掛けてくる。だけど確かにそれくらいしかこのエピソードを面白くする方法はないような気がしちゃうのです。うーん。巧い具合に最後のDeanの告白をエピソードの真ん中とかに、曖昧に持ってくる方法はなかったんだろうか? 4x10の最後に似すぎだと言う話はもちろんあるのですが、あんなにくっきりきっぱりしてなくていいと思うのですよね~。ただ、それはわざとなのかなという気もする。私がKripkiを信頼しすぎなのかもしれないけれど、Wishful Thinkingもそうでしたが、何かあると最後の5分で必ずDeanの告白タイムがあるということを、巧い具合に逆手にとって、「しつこさ」を演出してる気がするのです。くそう、SPNはどこまでがわざとなのかがが分からん(苦笑)。

SamがS2のPlaythingsでそうであったように、Deanも今目の前にある命を救うことで、自分が救われたいと思っている。そしてやっぱりPlaythingsのSamと同じように、それは無理だという最終結論に達する。 諦めに似た、結論。だけれど、もう起こってしまったことなのです。それはどうしようもない。そもそもDeanにとっては、母親がYEDに殺されてしまって以来、彼の人生の全てはどうしようもないことの連続でした。それを受け入れ続けながら彼は生きてきたのだと言える。そこに彼の強さがあるのです。全ての理不尽を超越して、揺るがない強さ。

結局、このエピソードは、見てる側は分かっているのに、Dean Winchester本人がどこまでも疎い「Deanの本質と魅力」を無駄に追い詰め直しているストーリーで、Season Arc的にその必要性はわかるものの、だからと言って得に何も思うことが無く、特になんの新発見も無く、そしてDeanの揺れる声にも不安を抱かずに、「ふーん」と言って終わってしまえるだけの、あまり印象に残らない一話でした(苦笑)。家族の背景にちょっと偏りすぎた嫌いがあるかもしれません。ひょっとしたら、子供は一人でも十分だったかもね? せめてもう少しSamのほうに時間を割いてあげられたらよかったのかな、と思います。もうちょっと掘ってもよかったのになぁ。 S4は、Samの描写が極端で、Deanほど滑らかじゃないところでちょっと残念な思いをすることがよくあったように思います(Finaleまで観てから思うことだけど)。もうちょっと均等にしてくれてもよかったんでは、とはSam/Jared好きの思うところでありました。

パチパチする