ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

LAI らくがき

「疾、・・・それ、なんだか知ってるよね」
何事もなかったかのように洗面台で手を洗う疾を見ていると、あれが何かの偽物のワンシーンだったような気さえしてきた。
けれど震える自分の声が、鏡而に現実を伝える。
「・・・なんだか、分かってるよね」
「俺が知らないわけないだろう馬鹿」
疾は冷静だった。ずっと前から知っていたことだ。そして彼は、ずっと冷静だった。