ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

The Bucket List

buckt list
Directors:Rob Reiner
Starring:Jack Nicholson, Morgan Freeman, Sean Hayes, Rob Morrow, Beverly Todd

ヒッジョーにキャスティングにお金のかかっている映画です。
ニコルソン×フリーマン。
それだけでもおなかいっぱい。お金もいっぱい。しょうがないから脇はテキトーに固めるのかと思いきや、人気ドラマの有名さんたちを引っ張って来てみたりする。

ニコルソンの秘書役にSean Hayes。日本でも放送されていたシットコム「Will&Grace」のJack役の非常にかわいいゲイの役者さん。私は一度Filmingに行ってお話させてもらったことがあります。目がとりあえず猛烈にきれいで、非常にかわいい方でしたが、ものの見事に変身を遂げ、とってもいい仕事をしてました。やりたい放題のニコルソンと常に抱き合わせのシーンばかりな訳ですから、負けずに張り合うだけでなく、あれだけの存在感を出しているというのは普通に考えたらやばいことなんじゃないだろうか。

それからお医者さんの役にNUMB3RSのRob Morrow。NUMB3RSは私が最近見るようになったドラマ。アメリカ版ガリレオです。湯川先生が数学者で、内海さんがそのお兄さんです。お兄さんは新米刑事じゃなくてFBIの人なのでスケールが二回りも三回りもでかいですが、基本のコンセプトは同じです。Morrowはお兄さんの役。彼が出ていることは知らなかったので突然見かけてびっくりしました。

映画が好きな人なら、ニコルソンとフリーマンが同じ画面に居続けるというだけで見に行くとも思いますが、あえて言います。映画が好きな人なら見に行っておきたい映画です。うん。豪華な映画とは何か、ということがよく分かる。しかし最終的にはニコルソンの映画であった、ということも否めない。ニコルソンがうますぎて、腹が立ちます。煮えくり返っちゃうくらいうまい。癖の強い役をやらせたら彼の右に出る人はいませんよ。あの役は、彼のために書かれたんだろうなと思う。ニコルソンありきの脚本。逆にフリーマンの演じた役は、彼でなければいけなかったか、と問われると、そういう役どころでもない。他の人がやってもよかったとは思うけど、だからと言って他に誰がよかったのか、と具体的に聞かれると確かに思いつかない。フリーマンがよくなかったとか、そんな大それた事を言ってるわけじゃないですよ。ただニコルソンに比べると、必然性はなかったかなと言っているだけです。フリーマンはそういう役が多いです。Lucky Number Slevenもそんな感じだった。

カテゴリーはComedy and Dramaになっています。私のなかでこの映画は確実にComedyでした。もう少しヒューマンドラマ的要素が入っているのかと思ったらコメディーだった。癌を患ってもうすぐ死んでしまうキャラクターを、切なさも忘れてあれだけ笑い飛ばすことは、コメディーじゃなければできないと思う。あえて言うなら、Comedy, and then Drama(コメディーのちドラマ)だと思う。時間的には非常に短い時間なんです。この映画がドラマらしくあるのは。けれどジャック・ニコルソンが、その奇才を思う存分発揮して観客の目に成長させてきたキャラクターが、本当に画面に生きるその瞬間に、この映画はヒューマンドラマになるんじゃないかと思いました。人は生き、必ず死ぬ。人が死ぬのは悲しいことです。それだけで悲しい。けれど泣けるのは、淋しいとどれだけ素直に呟いても、彼はもう帰ってこないと分かっているから。話としてはありきたりです。私たち誰もが知っている感情を散りばめて作られている話だから。だから私たちは笑う。だから淋しさは募る。きっと。

ニコルソンが凄かった。が一番分かりやすい感想です。見て損はない。
それから主演の二人が非常に楽しそうだったのも見ていて楽しめました。

A-で。


パチパチする