ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

魔王 Ep.7-8

いつも通りです。
細かいことにもネチネチ触れます。
言いたいこと言います。

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私そろそろ辛くなってきました(苦笑)。
正直リーダーが出てなかったら8話の途中でやめたかった。
しかし腐ってもアラシック。粘る。

1. みんな馬鹿
2. 芹沢のおんぶに抱っこ
3. 芹沢という人間
4. 成瀬という人間
5. 演出

・・・問題がありすぎるので羅列してみました(苦笑)。
いっこずつ片付けていきます。

1. みんな馬鹿
これは登場人物全般に言えることですが、キャラクター設定が単純で、単純に過ぎて、みんな全然身近に感じられない。こんなに薄っぺらい人間が世の中にいるでしょうか? 現実味がちっともない。全然同情できません。登場人物がどうなろうとも別にぜんぜん気にならない。馬鹿は勝手に死ねばいいんです。芹沢くんはもう別にがんばらなくていいような気がしてならないぞ。

芹沢は自分のせいでみんなが死んでいっていると思っている。だから芹沢さんは謝るシーンが多いけれども、正直私にはそれが非常に場違いに見えるわけです。突き詰めて言えばみんなが死ぬのはあの事件に関わったからであって、芹沢のせいとは言えない。本人がただあほだったから災いを呼んだわけで、芹沢が悲嘆に暮れる必要はない。そこらへんで芹沢さんと私とのあいだに温度の差が100度ほどある。だから必死になる芹沢に非常に置いていかれる。そこまでして救いたいかなぁ? 一視聴者として、私はどの登場人物にも特に情は持ち合わせていない。友達だ、父親だ、と芹沢が叫ぶことで彼らを救わねば、と私たちを説得しているようにしか思えない。現段階で私が、芹沢が嘆くのは正当だ、と思うのは兄が死んだ場合くらいで、他の人は別にあんまり。いや、もちろんがっかりくらいはして欲しいかもしれないけれども、あんなに熱血されても困る。「みんなを守りたい芹沢」より「殺されて当然の人を殺す成瀬」が完全にストーリーを支配してしまっていて、芹沢さんがセンターにいる以上、そこらへんをおろそかにはして欲しくなかった。芹沢が大切な人を失っていく悲劇が復讐の一端なのならば、その悲劇は観客にとっても悲劇であるべきだ。今現在は裁断です。ちっとも悲しくない。

2. 芹沢のおんぶに抱っこ
頭の悪すぎる警察がありえなさすぎてびっくりする。登場人物のみなさんが、単細胞で、つまらない。4人も5人も要らないから、芹沢にパートナーが一人いたらよかったんじゃないでしょうか。とてもビジネスライクな人間が良かったと思います。芹沢の過去は知らなかったけれど、今それを知っても揺るぎなくそばを離れない人。頭も良くて、動転している芹沢を気遣いながら、今やるべきことをやってあげられる人。今のままでは芹沢がおんぶに抱っこで非常に疲れます。芹沢がいなければ何も新しいことが起こらないし、芹沢が出てきたら魔法のように急展開が起こるし、芹沢がああいえばみんなそれに驚くし、芹沢がこういえばそれがみんな正しいし。警察の皆さんは正直言って、いる意味がない。警察としてもストーリー上の存在としても役立たず。見ていてイライラする。制作費がもったいないです。あんなに大勢。私はパートナー説を押します。今更だけど。

3. 芹沢という人間
斗真くんが舞台の出身だということは分かっています。そしてこれはある意味褒め言葉でもあると思うんです。斗真くん演じる芹沢さんは、感情の振れ幅が大きく、そして振れやすい。演技で一番難しいのは、カメラに向かって泣くことよりも、カメラの前で喜怒哀楽を入れ替えることだと聞きました。それを考えれば、斗真くんはすごい。怒り心頭でお父さんのオフィスに飛び込んできたかと思えば、次の瞬間には痛いところを突かれてシュンとなり、その後また憤って、そしたら成瀬さんの登場に愕然として、当初の目的は忘れてしまったようにすごすごと退散する。これを演じきれる斗真くんはモチロン凄い。けれども、斗真くんの演じ具合だと、その一つ一つがあからさま過ぎて芹沢という人間の感情があまり魅力的に画面に映らない気がする。言ってしまえばうるさいんです。でもこれは演出のせいだという気もする。なぜなら成瀬さんもイチイチ動揺がうるさいから。ただ芹沢直人という人間の本質を考えたときに、償いのために刑事を全うすると決めて、そのためにこの事件にむしゃぶりついているわけだから、そんなに逐一軸がブレてるようじゃ困るわけですよ。ちょっとしっかりして落ち着いてくれないと。もうちょっとトーンを落としてくれたらいいのになぁと、思ったりします。

4. 成瀬という人間
Ep.7と8は成瀬さんにとって別離でした。泣いている大野さんは素敵です。泣いている成瀬さんは切なかった。成瀬さんは成瀬さんのおねいさんを大切にしていたんでしょう。それは私も分かります。電話を貰った成瀬さんはとても嬉しそうだったし、お花をみてちょっと笑う成瀬さんはいじらしかったと言ってもいい。しかしそれにしてもあの病室のシーンは長すぎた! おかげで成瀬さんは泣きすぎた。「ずっと知ってたのよ」「あなたの目には綺麗な夕日が映っているんでしょうね」「もうさびしくないよ」「さよなら」「ありがとうね」とか、これくらいで充分。あんなに長く喋られても、私たちはおねいさんのことをよく知らないし、あの別離が重要だったのは、最後まで信じてくれている人に手放された孤独と、だけれどそれを招いたのは自分だ、という自責が表現されるからで、別におねいさんが孤独だったとか、おねいさんが目が見えなくて残念だとか、そいういうことには係わりがないわけで。優香さんも好きですし、大野さんはがんがん泣いてていっそ素敵でしたけど、シーンとしてはちょっと間延びしてた感じが私はしました。それからしおりさんの前の成瀬さん。動揺しすぎ。目ぇ泳ぎすぎ。そんなに揺れ動かれた10分後に、これで最後です、とか言われると、えっじゃぁ別にそんなに戸惑うこともなかったんでは・・・とか思ってしまう。なんかねー、切なさを押し付けられてる気がします。ストーリーは確かに切ない。切ないけれども、今の魔王のストーリーはあらすじだけ読んでも切ない。それが画面に映し出されて登場人物が動き出して、さらに切なくなったか? といわれると、むしろ文字で読んでたほうが切ないような気がする。

5.演出
音がうるさい。とにかくうるさい。2話目とか3話目とかは気にならなかったのに、4話あたりから急激に雑音が増えたと思う。気になる。気になりすぎる。あと演技の捕らえ方が下手です。ヘタだと思う。びっくりしちゃうようなショットが1話にかならず1つはあってめげそうになります。そんなばかなーと思っちゃう。画面に登場人物が二人以上いると、カメラをどう設置したいんだろう?みたいな困惑を感じます。とりあえずまとめて3人撮っとけよ、みたいな。うーん。時間がないんだろうけど、それが痛くにじみ出ている感じ。

手抜きですが、こんなかんじ。


パチパチする


*誰か私に、どうして宗田くんはあんなにも働きたがりなのか教えてください。金をせびるという発想はないのだろうか?*