ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

Life As A House

life
Starring: Kevin Kline, Kristin Scott Thomas, Hayden Christensen
Directed by: Irwin Winkler
2001
邦題:海辺の家

普段はDVDで見た映画ってReviewは書かないんですが。
形にして残しておきたかったのでReviewというよりかは雑感を書きます。

自分がもうすぐ癌で死んでしまうのだと悟った主人公が
心を通わせることを拒みきった息子を拉致して
生涯かけて超えられなかった壁を
一緒に
叩き壊していく物語です。

乗り越えるのではなく壁を破壊したかった彼の怒りと
悔しさと寂しさとのない交ぜになった感情が
とてもとても胸に残りました。

もう少し息子と一緒に過ごしたい、とか
もう少し彼女に触れていたい、とか、
あの女の子を探し出して謝りたい、とか
もうちょっと笑って
もうちょっと素直になって

彼の人生を囲み続けてきた壁から開放されて
絶壁から見る景色に包まれて
彼はきっともっと愛したかった

CAのLaguna Beachというところは
私が住んでいたLong Beachから40分くらいの町で
とても綺麗なところです。
この映画を初めて見た時から
Lagunaに行くたびに
"Listening....listening"
という言葉を頭の中で繰り返しながらカリフォルニアの碧い海を見ていました。

波の音
海の音
風の匂い
街の匂い

お金持ちが住んでいて
豪邸と呼べる家がいくつも立ち並んでいる中で
青い空の下に住まう空気は
いつもいつも静かでした

なんだかとても安らかな気分になった

ひとりで何かを成し遂げられないということは
恥ずべきことではないはずです。
誰かと一緒に
その人と一緒だからできることをしたらいい。

壁が倒れていく様を見て
私は馬鹿みたいに泣きました。
死ぬ間際になってようやく彼がひとりではなくなったことが淋しかったし
なんだか人生の全てが切ないもののように思えてたまらなかった。

だけどきっと彼は嬉しかったと思うんだよ。

分かりやすく満たされる映画です。
エンドロールを見ながら
ちょっと微笑みたくなる感じ。

Dark Sideに堕ちる前のHaydenが見られます(笑)。
脆くて危なっかしくて、幼稚で、繊細で、
とても愛されたくてしょうがない感じが痛いほど伝わってきて、
これでHayden好きになりました。
"I really need to talk to Alyssa"


パチパチする