ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

silence that never surrenders

Music: Imagine - David Archuleta ←

水曜日、Mimiちゃんから送ってきてもらったNYのアパートの荷物を空けました。
「まるで死んでしまった恋人の遺品」とMimiちゃんが言いながら、詰めてくれた荷物。

空っぽのNYの部屋を、考えてみたりする。
それでふと、思うのです。
あの部屋には、もう他の誰かが住んでいる。
それも少しさみしいけれど、
だけれど私が恋しいと思うものは、別にあの部屋の形をしているわけじゃないのです。

私には、アメリカに残してきた人の暖かさがたくさんあって、
日本に帰ってきた今も、それらを自分と一緒に連れて戻ってこれたらよかったと思う。

let me stay

私が先週までやっていたライターのバイトでカバーした記事に、
『NO H8』キャンペーンというのがあります。NoとH8で「No Hate(ノー ヘイト)」と読みます。

「嫌悪で権利を奪わないで」というキャンペーン。

カリフォルニア州では、昨年11月に、Proposition 8 と呼ばれる法案が許可され、
これによって、昨年5月以降認められていた同性の結婚が法的に認められなくなりました。

NO H8は、この法案に反対している人たちの意見が、
まるで沈黙と同じように扱われ、
聞き入れられていないことを訴えるために、
口にガムテープを貼り、頬にNO H8とペイントした人たちの写真を
署名代わりにウェブサイトに掲載しています。

上の写真は、こちら ← の記事で知りました。
おとうさんのDilsonさんと、まだ生後10日のJasonくん。

JasonくんにはもうひとりWalterさんという父親がいます。
DilsonさんとWalterさんは昨年、カリフォルニア州で結婚しました。
しかしProposition 8の許可により法的効力を失ったため、
移民であるDilsonさんは、アメリカ人との結婚による在米権が得られません。

私はNYにもCAにも、
置き去りにしてきてしまったとても近しい友人がいます。
日本でどれだけ新しい出会いがあっても、
私は彼らの側に居たいし、彼らに側にいて欲しいと思う。
これからもずっと、そう思うと思う。

死がふたりを別つまでと誓いながら、
こんな法律に、
交わしたはずの永遠の愛を反故にされて、
彼があの腕にJasonを抱けなくなるのだと思ったら、
くやしいなどという言葉では、
とてもじゃないけど表現が足りない。

人を想う気持ちや
ぬくもりを求める本能は
神によって認められる必要はないし、
言葉や法律で制限されるべきじゃないのです。

そんな必要がどこにある。

好きな人を好きになればいい
優しく囁く唇にキスをすればいい
抱いてくれる腕に抱かれればいい
愛を誓って祝福されればいい

You may say I'm a dreamer  
But I'm not the only one
I hope someday you'll join us  
And the world will be as one

きみはきっと 夢の見過ぎだっていうかもしれない
だけど僕だけじゃないんだ
いつの日かきみも 僕とおなじ夢を見て
そして世界はひとつになるんだ

世界にひとつ、笑顔が増えるなら、
Jasonくんの両親は
おとうさんが2人で、
私は、いいと思う。

NO8HのWebsiteはこちら

同じ夢を見ている。パチパチする。