ONE VOICE

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初音ミク×鼓童 スペシャルライブ 2018

Music: Tell Your World - 初音ミク

 

日常雑談で残しておきたいこともいくつかはあるのだけど、
今日行ってきた初音ミク×鼓童のライブがあまりにもすてきだったので。
とりあえず書き残す。

「形のない気持ち忘れないように」

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事前の勉強は全くしていなくて、
初音ミクにも詳しいわけではちっともなかったから、
2時間の公演の中で知っていた曲は2曲くらいだったのだけど
それでもとにかく楽しくて、心底気持ちのよい時間だった。

初音ミクが想像以上に凄かった。
あんなに実在して見えるとは思っていなかった。
いや、それなりにかなり期待はしていったんだけど、実際に見てそれでもびっくりした。
出てきてもう立体的で、踊って動作がくそかわで、
途中からはなんだか普通にアーティストとして見てしまって、
なんで階段降りてきてくれないのかなー、とか思っている自分に気づいたりした。
降りてこれないのよ、あの子は人間ではないの。

後半、とても良い曲が続いたのもあって
なんだかいろいろなことを考えた。
彼女はたしかにひとりの人間ではないのだけど、
たくさんの人たちの想いや人生や感性が彼女を媒体として表現されて
そうしてたくさんの人たちに届いたから、
彼女は大きく成長してこうして今ここに存在しているんだなぁ、と思った。
ミクちゃんいたよ。動いていた。生き生きしていた。
何だかよく分からないけれどそれがとてもすごいことだと思って
何かひどく感傷的になってはうるうるめそめそした。

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どうしてそんな思考回路に陥ったのかというと、
鼓童の人たちがとにかく楽しそうにミクちゃんの曲乗って太鼓をたたくからなんだ。

初めはミクちゃんばかり見ていたのだけど
だんだん太鼓の方に目をやって
そうしてそこで見えた光景に、私はとても胸を打たれた。
あんな風になりたい、と思った。

私は鼓童さんのことを今まで知らなかったのだけれど、
彼らは、日本の和太鼓という文化をプロとして追及していて、
そこには歴史と芸能があり、きっと受け継いだり、引き継いでいくものも抱えているだろう。
だけど私の目にはそれとは完全にかけ離れたものに見える初音ミクという存在を、
彼らは受け入れて味わって飲み込んで、おおー、きみが好きなこれ美味しいね嬉しいね楽しいね!と言えるだけの頭の柔らかさがあったと思った。
懐の深さハンパなかった。心底格好良かった。

ミクちゃんと声を合わせたり、楽器を一緒にやったり、
曲によってはフリなんて完コピしていて、
ミクちゃんがソロの時はきちんとそちらを見上げるし、
みんなで揃った動作で盛り上がるときには、観客と一緒に合いの手を入れたり、
ペンライトの動きに合わせてバチをかざして煽ったり、むしろ一番飛び跳ねていたり、
私はとにかく、あんな風に、自分にとっては自然ではない文化や新しいものに対して
礼儀を尽くして、勉強をして、全力で一緒に楽しむという姿が、
本当にほんとうにすごいことだと思い、とてもとても感銘を受けた。

コラボなのだから、仕事なのだから当然だといえばそれは全くその通りなんだけど、
この企画の会議で、会話はどんな風に交わされたのだろう、と思う。
どのように立ち上がったコラボなのかは知らないけれど
長年鍛錬して習得したその技と、コンピュータの声と動きを合わせたいんですよね、
という話をすることは、私はとても勇気がいることだと思う。
そして、一人ではない鼓童というチームにおいて
これに対していろんな意見や感情を持っている人だっているのではないかなぁって。
けれどだからこそ、
誰の体にも等しく響く音というものの純粋さが、この公演には詰まっていたと思う。
だから私たちも素直に声を上げたり身体を動かしたりして
楽しいという思いを発散できたんじゃないかなって。

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初音ミクの楽しみ方を既に知っている人たちの仲間に入れてもらうことは、
想像以上に簡単で分かりやすくて、それも感動ポイントのひとつだった。
合いの手もペンライトの動かし方も何一つ複雑なものはなくてすぐ真似ができる。
3階席だったので、1階最前列の団長さんみたいな人がとても良く見えたことも幸運だった。

日本では久しぶりのライブだったけど、
やっぱりペンライトが一体になって動いて、音楽と一緒に気持ちを奏でる様はとても素敵だ。
今日の会場規模での感動具合を見ると、ああ嵐のライブにもまた行きたいなとか思ってしまう。

アーティストのみなさんのあいさつの時に、海外だとアーティストの名前を叫ぶことが多いんだけど
今回「ありがとうー!」という声がたくさん聞こえてきて。
そうだね、私もミクちゃんと鼓童を応援しているし、これからも応援していくけど、
確かに本人に伝わって欲しいのはその言葉かも知れない。

客電が入ったので感動しつくしたまま立ち上がったら、
1階席の人たちがほぼほぼ全員こちらを見上げていたのでなんかあったのかな?と思った。
そしたら下から「よーぉっ!」と聞こえて、
したらばうちの階から「よーぉっ!」っと返事の声が上がって、
一体何事かと思っていたら、周りのみんなが立ち上がって両手をそろえ始めた。
1階の団長が今度こそ本番と分かるような大きな声で「よーぉっ!」と掛け声を上げると、
会場全体で三々七拍子がはじまったので、私も慌てて参加した。何あれ凄い。
そのうえ終わった後に、
1階と3階(見えなかったけど2階も絶対やっていた)それぞれお互いにペンライト付けたままブンブン手を振って
扉を出るまでずっとバイバーイ、バイバーーーーイと交信をする。

何あのおまいら感。クソ楽しかった。

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本当に良いものを見せていただきました。
とても楽しかった。終始楽しかった。
また行きたい。もう一回やりたい。

まずは鼓童を見に行くことにした。
ホームでの彼らもぜひ見たい。

 

ライブっていいよね! パチパチ