Music: Dare You To Move - Switchfoot ←
Wimbledon 2009 Semi Final
[6] Andy Roddick d. [3] Andy Murray 64 46 76(7) 76 (5)
夜中の2時ごろに起きだして、真っ暗な部屋でひとり、テレビを見ていました。
2つのタイブレークでつぶれるかと思った心臓は、
勝利の瞬間、あたまを抱えて芝に丸くなったAndyの背中を見て止まり、
観客にお礼をした後、荷物をまとめようとして両手に顔を埋めてしまったAndyの立ち姿を見て、
とても強く一拍を打った。
勇気をもらいました。
立ち止まってるだけじゃダメだ。
今まで2ヶ月間、私はずっと動かないまま、逃げ続けてきたと思う。
このまま日本で生活が始まってしまうことがどうしても許せなかった。
白い防護服に包まれた人たちが、
私を無視して、真っ白なペンキで全てを塗りたくっていくさまを、
部屋の真ん中に立ち尽くして、ずっと眺めてる気がしてました。
私の影など写らないくらい、真実を暴く、真っ白な部屋。
私は小学校入学の時に引っ越した以外は、
中学の時に家を出て寮にはいって、
高校を卒業してアメリカに渡って、
大学を卒業してニューヨークへ移って、
ずっと、
自分の意思でひとつの場所を去ってきました。
それが今回、思いもかけない人生の急カーブを曲がりきれず、
勢いあまって横転して、
坂道を転がり落ちたまま、
忽然と消えた毎日にびっくりして、
ただ横たわっているだけだった気がする。
元気です。といい続けていたのは、
ほんとうは元気じゃなかったら自分がどうなってしまうか分からなくて、
それがとても怖かったからです。
元気じゃなかったら、もうほかになにもなかった。
踏み留まっていたはずの場所から、見えない手に掻っ攫われて、
まばたきをひとつしたら、そこは戦場でした。
だけど、何を戦っているのかが全然分からない。
わかっているのは、戦わなくてはいけない、ということだけ。
とりあえず焦って、
焦るだけ焦って、
ドコにも進んで行かない自分が恥ずかしくて、
だからあさっての方向を向いて、
できるだけ誰の顔も見ないようにして、
おうちの1階と2階を行き来して、
それで生きている気になろうとしてみたりした。
だけど私が動かなければ、試合は始まらないのです。
私がAndy Roddickに出会ったのは、アメリカに渡ったその夏でした。
大学一年生になりたての時。
びっくりなコトだらけの生活のなかで、定まらない視界を、しゃんとさせてくれた人。
がむしゃらになること
夢中になること
走ること
粘ること
頑張り倒すこと
初めて日本語でAndyの試合を見て、
もう一度、
同じように、
同じことを教えてもらう。
がんばることには、意味がある。
思い通りにいかないことは、たくさんある。
だけど、それでいいんです。
だから本当に強い人には見せ場がやってくる。
だから私はここで、起き上がらないといけない。
「ほんとうは、もうグランドスラムで決勝を戦うなんて、出来ないと思ってた」
インタビューの後、ひとり、階段の踊り場でタオルに顔を埋めてしゃがみこんだAndyを見て、なんだかとても泣けました。
立ち止まる理由があるように、歩き出す理由もたくさんある。
今日Andyは決勝です。
楽に勝負をさせてくれる相手ではないけれど、決勝を戦いにいくAndyを、応援します。
私も頑張るよAndy
ありがとう
I'm ready to play. パチパチする。
階段 ← 1:25
*パチコメお返事、今度こそ明日!*
*間違いないよ^^*
*いつもありがとうございます*