ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

秘密も嘘も喜びも

Music: いのちの名前(Instrumental) - 久石譲 / Sungha Jung ←

 

東京でのお仕事が決まりました。

この数日間、
夜は毎日友人とお別れ会をしていたけど昼間は結構ゆっくり出来ていた。

荷物もびっくりするくらいあっという間にまとまったし、
むしろ簡単に終わりすぎて不安になったくらいで、
引っ越すとは言っても、荷造り以外には特に大した作業もなくて
日中は結構ヒマしていた。
大してストレスに感じるようなイベントはなかった。

なのに、何故かひどく「疲れた」という感覚が強くて、
東京に着いたらおうち探したり手続きしたりしないといけないのに、
気力体力大丈夫かしらと結構心配していた。

ひたすらゴロゴロしながら動画見たりお話読んだりして時間を潰してみた。
昼寝をしすぎて夜寝るのがどんどん遅くなって
ご飯もなんかいつ食べたらいいのかよく分からない不思議な生活になった。
いっそこの待ち時間をすっとばして
引っ越しという行事を早くやり遂げたくなった。
ちょっと急いていた。

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昨日これまで住んでいた部屋を引き払って旅行中のお友達の家に転がり込んだ。
明日の午後に空港に行って、それで出発する。

最後の今日は、一日空き日にしていて、しっかり一人っきりの一日だった。
昨日のうちにチャイニーズの出前を多めにとっていたのでそれを小分けにして食べながら、
ずっと頂きっぱなしになっていた送別のメールとか
日本で待ってるよのメールとかにお返事書いたりしていて、
合間に嵐さんの昔の合宿とか、ハイキューのリアクション動画とかを笑いながら見てた。

夜になって、
最後の一夜になって、
とりあえずなんとかしてこの何なのか上手く言葉になってこない疲れを書き残しておこうと思って
あれこれ試行錯誤してみた。

この場所を離れるにあたって
私は何を残しておけばいいのだろう。
誰に何を伝えたいだろう。
いろんなことがあったしなぁ。
大半は仕事のことだったけどなぁ。
お友達も出来たし、楽しかったけど、
高校や大学の時のように毎日会ったり連絡し合ったりするような仲にはならなかったなぁ。

そうかあ、私もう明日からはここにはいないんだぁ。

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この一週間、お友達に言われ続けた。
私もそれを言い返してハグしてお別れしてた。

I'll miss you.

あ、
やばい。

さびしい。

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ひとしきり泣いて、そういうことなのかなと思った。

私たちは大人で、ある程度の稼ぎがあって、インターネットもSNSもある。
お金を貯めれば飛行機に乗って会えるだろうし
同じ業界だし仕事でやり取りをすることもあるかもしれない。
もう二度と会えない!となるほど今生の別れが約束されているわけでもなく
そこまで大げさに名残惜しんでさよならするような状況じゃない。
また会えるよ。
また会おうね。
そう言ってバイバイを繰り返してきたけど。

結果的に、きっともう会わないで終わる人もいる。
結果的に、
もう言葉を交わしたりしない人もいるのかもしれない。

これでもう最後だ、というイメージがいまいち湧かないのは
現代の論理性に基づいているのか
それとも気付きたくない何かを否定しているからなのかは
ちょっとよく分からないけど

距離が出来るんだなぁ

窓の外の通りのが聞こえなくなって
街の鐘の音が遠くなって
やたらと早く暮れる冬の陽とか
いつまでも明るい夏の夜とか
止むということを知らない北風だったり
晴れるということをたまにしか思い出さない空だったり
出かけようと言ってくれる声とか
ご飯食べに行こうよというメールの通知音とか
この毎日が
私のいつもが
近くの友人が
遠くなる

その距離が出来ていく様を見ている

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ずっと寂しかったのかと思ったらなんか納得がいった
そして抗いようのないその感情から逃れたくて
早く新しい場所に飛び込んで
新しい出会いをして元気になりたくて
だからさっさと引っ越してしまいたいと思った自分は説明がつく

さびしいと思えるような場所だったんだなぁ、と捉える。
感慨というものなのかも知れない
この気持ちこそが
きっとここにいたことで達成できたことの総てのような気もする。

いつか
また
もう一度

 

明日しゅっぱつ。

 

おかえり。ぱちぱち。