秒針
Music: Sakurazaka - Anri Kumaki ←
中高の同級生ががんで亡くなりました。
中学校1年生の時に同じクラスで仲良くなった。
それ以外は何かものすごく親しくしていたというわけではなかったけど。
同じクラスで同じ班になったときに、
彼女が物語を書いているのを知った。
絵も上手だった彼女は、挿絵まで入れていた。
読ませてもらって面白かった。
だから私も、ものを書き始めた。
私は、彼女がいなかったら、文章を書こうという発想はなかったと思うし、
こうしてたくさんの単語を並べて、
今まで気づかれなかった聞こえない想いを形にすることの
不思議さやもどかしさを感じることも、きっとなかったんだと思う。
絵本を書きたいと言っていた。
大阪でお仕事をしていた彼女。
どんな28歳だったんだろう。
----
未来。
その大きさに、
こういう風に気が付く。
----
エージェント探しは心を決めることができたので、
明日申し込んでこようと思います。
そしていろいろ書き始めなくては。
やりたいことをきちんと説明したい。
だけどきちんと説明がつくはずだと思っているのは私の心なので、
頭のほうにも確認してみなくてはいけない。
灯が消えても、その暗闇の中で、自分にきちんと説明できるように。
----
彼女からなくなったものが、
私の手の中にあること。
分からない正しさのなかで、
進む秒針を数える。
数えながら歩く。
数えながら進む。
ご冥福を祈る。ぱち。