ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

The Deep Blue Sea

Music: Diamond - Alex Goot, Julia Sheer, Chad Sugg Cover

 

7年前の今頃、突然NYから日本に戻ってくることになって

途方に暮れていた。

 

人生の夏休み。

 

あの夏を越えて東京でお仕事を初めて

素敵な先輩たちに恵まれて

 

でもそれでも私は英語が話したくて、

お友達を作りに行ったんだ。

 

And it went wrong.

 

新宿のもう閉まってしまった地下街に続く階段に座り込んで

なんとかして国際電話を繋げようとしていたことを覚えている。

 

良く思い出す。

 

酔っぱらっていたのか動揺していたのか悲しんでいたのか分からないけど

まだカリフォルニアにいたCJか

ニューヨークにいたMimiちゃんに繋がったらいいなぁって

思ったんだよね。

 

当時はガラケーでアプリなんてものがなかった。

 

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舞台は、感情の揺れ動きとか

物語の流れに応じて情景を描いたり小物にズームインしてくれないので

脚本と目に見えるものが勝負。

 

言葉のすべては聞き取れないまま、きっと大いに損なったんだろうなと感じながら席を立つ。

なので演劇はあんまり見に行かない。

 

トム・バーク目当ての不純な動機で行ってきた。

やっぱり全部は分からなかったなって思う。

The Deep Blue Sea.

 

とても理解したけど。

なんて良く書けてるんだろうって

主人公を見ながら、

私はこの女性を知ってるって、思ったけど。

 

共感できる話だったんだ。

それは明白だった。

 

でも流されなかった。

つられなかった。

It didn't move me.

 

動かされなかった自分。

 

いつまでここにいるつもりなんだろ。

 

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随所随所で

あぁ、私はこの感覚を知っている

っていう場面に出会う。

 

わたしその気持ち分かるなって。

 

でも凄く客観的なんだよ、それが。

共鳴しないの。

 

ただ認識している。

 

私は、こういう風に傷ついたことがあるって。

 

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座り込んでしまったあの階段から

いくら+と00と01を掛け合わせても呼び出し音は鳴らなくて

もう諦めるしかなくて立ち上がったんだ

そして笑った。

 

誰も側にいない自分の強さが滑稽だった。

 

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このまま生きていったらどうなるんだろうって最近思うんだ

 

お仕事に悩んでいるっていうのもあるけど

人生にも悩んでいる

在り方に悩んでる

 

自分がどういう強さを持ちたい人間だったのかを忘れた

 

気が付いたら強かった

 

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空を見上げながら

溜息をついて少し泣いて

でも泣きながら前に歩ける人間でいたいなって

泣きながら笑って

笑いながら泣いて

でも誰かに辿り着く人間でいたかった

 

でもそれを願っていた時

私はそれができていたんじゃないかって

そういうあり方ができてたんじゃないかって

いま思う。

 

こんなに強くならなくて良かったんだ。

 

ひとりで生きて行けちゃう

幸せになれちゃう

 

悲しくても

ほこりのうっすらする床に寝そべっても

止まない雨の音を遠くに聴いていても

お腹がすいて

手のひらを地面につけて

上半身を起こして

でこぼこな地面に膝を立てて

私は立ち上がる

 

立ち上がることが出来る

 

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時たま考える。

 

部屋の灯りを消して

目を閉じて

自分を手放すまでの長い長い時間

日常の解かれていない思考と困難の塊がぶつかってくる時間

 

I've had worse. って思うことについて

私はこれを一人でサバイブできるって

想っちゃうことについて。

 

There shouldn't have been worse.

I shouldn't know how to survive this alone.

 

だけど今弱くなったら

今助けが来てしまったら

繋がらなかった電話を握りしめて

泣きながら電車に乗っておうちに帰ったあの子は

どこに行っちゃうの

 

I want that to mean something.

I need that to mean something.

 

Because it has to.