ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

SPN: 4x02 Are You There God? It's Me, Dean Winchester

遅れているのでツボだけ。
ネタもばれます。珍しく写真もあります。
お気をつけて。

今回のDirectorはPhil Sgricciaでした(私の勘違いでなければ、毎回エピソードのPreviewクリップ"THEN"を編集してるのはこの人だと思う - いくつかのコメンタリーでPhil does a really good job with the preview doesn't he?という発言があったので。・・・他にもPhilがいるかもしれないので分からないけど)。プレミアとフィナーレをKim Mannersが撮るのなら、この人はシーズン2話目を担当する人です。彼がDeanを撮る度に、Deanの息遣いひとつひとつに意味が与えられて、私の空想に描かれたDeanというキャラクターが色合いを増して鮮やかに現実的になる気がするんです。なので彼の撮るDeanが好き。スクリプトに書いてあるのか分からないけれども、彼の撮るセリフのないDeanのカットが凄く好き。聞き役のDean。動き出す前の受身のDean。Smart-ass remarksに隠され続けるナマのDeanを手を触れられるくらい良く知っていることが分かる。

■Nightmare
Sam:You can't tell me this doesn't freak you out.
沈黙
Dean:This doesn't freak me out.

それといわずと知れた最後の10秒。

■Provenance
Dean:This Sarah girl could be good for you.
沈黙
Dean:and I don't mean any disrespect but I'm sure this is about Jessica, right?

■Everybody Loves a Clown
(このエピソードは何から何まで全て好き。多分全編通して一番好き。)
Dean:Cuz I want you to be honest with yourself about this! I'm dealing with Dad's death. Are you?
Sam:...I'm gonna call Ellen.(Samのこの...も好きです。ここのJaredは凄く良かった)
このときのDeanの表情というよりは、背負った雰囲気が「言っちゃった」と言っているところ。それから爪を噛むDean。Deanは爪を噛んだりしない。けれど齧る。ラクシャーサの話をしながら歩く兄弟の間にゆたう空気が倒れるくらい好き。言外に謝る兄を言外に許す弟が好き。あのシーンは圧巻です。風の吹き抜けるだぁれもいない田舎道を歩くWinchestersがもっとあればいいと思う。

それからいわずと知れた最後の10秒。圧巻。

■Nightshifter
Henricksonと電話している時に、こぶしを額に押し付けるDean。
焦るDean@窮地という実はめったに起こらないだけに物凄く難しい心情をうまくDirectしてるなぁと思う。

■The Kids Are Alright
Benと一緒にLisaに怒られてつい俯いちゃうところ。Ericもコメンタリーで言ってましたが、あれがScriptに載ってないというのはおどろいた。力量というのはああいうのを言うのかね。

他にもあるけど、なにを言いたいかというと、空気を変える一瞬の沈黙を捉えたり、表現を惜しまない沈黙を差し込むのがうまいなぁと思うわけです。

私はJensenの無言の演技がすきですが、このDirectorさんの引き出すあまりにも雄弁なその無言が特にとても好き。そして今回もMegの話を聞いているDeanが私はとっても好きで。・・・聞いている、という感じではなかったけれどもさ。

Megの言葉に何も言えないDean。
だけど何かを言いたいDean。
存在の全てをかけてMegに済まなかったと思っているDean。
その気になれば反抗できるのにしないDean。
Megの妹の死を聞いて、わずかに頭を垂れるDean。
片手を挙げるだけでいなそうとするDean。
そして最後に一発、
Meg: 50 words of Latin a little sooner, I'd still be alive...My baby sister would still be alive

Dean

Dean2
Supernatural.tv

無音でこだまする傷痕。

これであのシーンのDeanの全てが総括されたと思う。
表情はほとんど見えないんですけど、そこがいい。
アミュレットがゆらゆら揺れているだけなんだけど、そこがいい。
猛烈に好きで、超たくさんリピートしました。

あの一連のDeanとMegのシーン、Deanのセリフはないに等しいのに、きちんと二人のシーンになっていて、Deanの言えない言いたいこともきちんと伝わってくる。SNのDirectorはDeanがどういう人間かということを寸分違わず把握していると思うのですが、Philは特にDeanのどこらへんが魅力的なのか、ということを分かっている気がする。セリフのない間にDeanの何を捉えたいのかが彼の中に明確にあって、それにJensenが的確に応えているような気がします。

最後のDeanとCassの会話はFaithとかHouses of Holyとうまくリンクしていて、流石だなぁと思う。Faithは忘れてしまったけど、HoHもSera Gambleでしたよね。自分で書いたものは早々忘れないだろうけども、"The Lord works in mysterious ways"とが、見えるものしか信じない、とか、Supernaturalは毎回根底のありかを徹底させているところがひとつの話としてs1から続き続ける理由だと思う。一人の人間像として、矛盾がない、というか。身に降りかかる災難のせいで軸がぶれることはあっても、性質は変わらないところがいい。

だけど
Castiel: The rising of the witnesses is one of the 66 seals.
Dean: Okay. I'm guessing that's not a show at seaworld.
には笑いました。大爆笑。おかげでその後を聞き逃して、何回も巻き戻しでしたよ。サイコウ。

最後に順番が逆だけど、出だしに戻って兄弟ゲンカも良かったです。兄弟ゲンカだいすき!(笑) Deanの"Why me?"も良かったけれど、それを聞いたBobbyのリアクションも良かった。でもなにが一番気に入ったかって、"well, then you are a regular guy who is important to the man upstairs."の後の"That creeps me out!" で。なんだかね、酷く納得できて。間違いないよ、うん。そりゃいきなり信じてもいない神様が行いが別に良かったわけでもない自分を地獄から助けてくれたら不気味以外のナニモノでもないよ。

ちなみに何を血迷ったのかと思うような今回のEpのタイトルは、アメリカでは有名な"Are you there God? It's me, Margaret"という、思春期に悩める乙女の青春小説のタイトルから来ているようです。この本の中ではMargaretという主人公が(Obviously)神の存在について問う、ということになっているらしく、アメリカのViewerの皆さんはDeanがこの本を読んでいるところを想像してはひたすらに笑い転げておりました。

全然Epの感想になってないけど、こんな感じ。
・・・というかツボだけでは確実にない(笑)。

パチパチする