ONE VOICE

     * ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *        笑っていれば、イイコトあるよ  

流星の絆: Ep.10 最終話

お疲れ様でした。長かった! いえ、ホントに。10話が異様に長く感じたのは、私だけですか? こういうステレオタイプ的なことを言うのは好きじゃないし、ひょっとしたら私のフォーカスがずれてしまっているだけかも知れないのですが、やっぱり言いたいことなので、言わせていただきますね。

単発連続問わず、日本のドラマって、致命的なまでに「崖の上に追い詰められた犯人の自白シーン」が長いよね(爆)。

今回は崖の上ではなかったし、犯人だけが喋っていたわけじゃないけど、やっぱりどうしてもくどくって、何も無理して1時間15分とかにしなければ良かったのに、と思ってしまいました。それかもうちょっと柏原が犯人だということを確信するまでに時間をかければよかったのだと思う。いやもう、功一っちゃんもかしさんも、くどくど長いのなんのって。しかも柏原さんあのタイミングだったら絶対死ねるし(苦笑)。アメリカドラマの「お前が犯人だ!」「だって金がほしくって」「なんだとてめぇ! ぶっ殺してやる!」ドーンドーンバーン! エンディング。という(笑)分かっていることはいまさら何度も繰り返さないというアッサリ風味に慣れているので、ちょっと胃もたれしちゃった。アメリカドラマが一概に良いとはちっとも思いませんが、やっぱり一言で全てのカタをつけられる脚本の強さ、潔さっていうのは、あると思う。内容よりテンポを命にしているプロダクションが多いせいかもね。

それから、日本のドラマって、よく登場人物が整列するんですけど、そこが私はどうにもおかしくってしょうがなくって(苦笑)。魔王のときも、警察の皆さんが芹沢の後ろに隊列よろしく並んだときがあったんですが、今回有明のみなさんが横一列に並んだところが面白くって、せっかくいいところなのに一人でグフグフ笑っちゃった(すみません)。あれって今思ったんだけど、ひょっとして必要なカット数を減らすための苦肉の策なの? 登場人物がそのシーンでばらばらの地点に立っていると、それぞれ別に撮影しないといけないので、余計に時間がかかるんです。それを横一列に並ばせてしまえば、真正面でも横からでも一発で全員を映すことが出来る。カメラのセッティングも、照明の移動も、その分時間を減らすことが出来るわけなんですが、ひょっとしてそのためにみんないちいち並んでるのかな? これは私の完全な憶測ですが、もしそうだったらそれってヘボい。

先週から続き、戸神邸での初めの15分はスリルいっぱいで楽しかったです。柄本明さんてやっぱり、つい聞いちゃうんだよね。つい見ちゃうし、こっちもつい必死になっちゃう。引力って感じ(分かりにくい)。屋上のシーンも、滑り出しは良かったんですよ。ニノはネクタイ緩めたらいいのにとか思ってたくらいで(笑)。功一はネクタイ緩めても良かったよね。ただ歩いて屋上までいったあの道のりがなんか不自然だった気がしないでもないけれど(なんか、ただ夜にしたかっただけって気がした)、交錯する記憶と駆け巡る想いの中で、あんなに首が絞まったまま無言で歩ける人間だったんだな功一って。まぁ、15年も待ったんだもんね、たかが2時間3時間、そんなもんか。

二宮さんは何だかんだ言ってやっぱりその気になれば永遠に17歳になれるんだなぁと思っていました。功一が悔しくてちょっと唇を突き出すとね、小学6年生に戻れるんだよね。三浦さんと比べると、やっぱりニノって青臭くて(褒めてる)。あの場面はそれでとても良かったんですが、あそこまで差が出るとは思っていなかったのでビックリしました。演技とかどうとかではなくて、やっぱり年の功って纏う雰囲気に出るんですね。白髪の多さとか、顔に刻まれる皺の深さとかでしか感じられない貫禄ってものはあると思うんだな。それはやっぱり苦労というより苦節を浮き彫りにするもので、そういう意味で柏原のキャスティングは演技力も見た目も妥当だと思いました。三浦さんかっこよかった。

憶えてますよね? と言いたげに、つい40分前にしつこくもう一度、「ぶっ殺そうな」って言った本人が、犯人が柏原だったというだけで、「あんたには・・・生きてもらう」と言い出して「ええー!」となってしまった私ですが(苦笑)、だけど何に驚いたかって、その後功一が銃を投げ捨てたとき。いま思い出しても面白い。叩きつけられた拳銃がスっ飛んでいくというのに画面からはドラマチックに音のひとつもなりませんでしたが。危ないよ!(笑) 自分でさっき下ろしたでしょ撃鉄!(爆笑)私は完全に頭のネジが飛んで枕を叩きながら笑い続けておりました。暴発しちゃうよ、そんなことしたら(爆)。いやーあっはっは。

以下、なんとなく総括。

音楽というか音響が私今回とても好きで(挿入歌の選択を除いて)、静かだけど、きちんと盛り上げ役で、例えば功一が傘の柄に気付いたときの繰り返される小石の音とか、震える腕時計の煩すぎる音とか。魔王とうって変わって、きちんとサスペンスって感じがした(魔王ってサスペンスだったの?)。どこかのReviewで言いましたが、照明さんも素敵でした。お疲れ様でした。

錦戸くんは、何も知らずに初めのほうボーっと見てて失礼しました。偉そうなことを言えば、怒鳴り声に色をつければもっと幅が広くて素敵な役者さんになると思いました。でも見ているだけで良い思いをさせてもらいました。ありがとう。がんばった人たちは、設楽さんと戸田さん。設楽さんはがんばりが一言一言伝わってくるから(苦笑)。戸田さんは10話でバリエーションのなさがばれちゃったところが残念だったので、あ、いままで凄くがんばってたのね、という意味で。私は戸田さんはコメディーがいいと思う。無理にいろんな役に手を出さないで、出来るところを掘ってったら素敵な女優さんになると思うんですが。だけどこのシリーズ、いちばんがんばったのって、中島さんだと思う(真剣)。あの役をめげずにやり続けた彼女は凄いと思うよ(苦笑)。存在価値を問いかけたくなったのは、私たち以上にご本人だと思うので。お疲れ様でした。

要さんは万歳。ニノは言うまでもなく。
演出のお二人をはじめProductionにかかわった皆さん。
客席のみなさま。
2008年、ドラマ納めです。
お疲れ様でした。

パチパチする